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SDA賞受賞者にお話をうかがいました。
by sda-interview
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「世界の終わりから考える未来のこと」-中編
データを視覚可する

73の質問を答えるに当たって、
「示唆」と呼ばれる考える材料がその隣には必ず置いています。
例えば「あなたの人生でいちばん心配なことはなんですか?」という質問があったときに、
その横に、自殺率の国際比較がデータとしてあります。

このデータの見せ方は重要です。
書体や色でなるべくシリアスに見えないような工夫をしています。
これでいくと、「世界第8位」と「年間31,560人亡くなっています」ということを
頭出ししてあって、この2つの情報が即座に取れるような仕組みにしています。
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これは未来館に実際に見ていただいたプレゼンの資料ですが、まずは三角錐を使ったA案。
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三角錐が空間の中に溢れてくるので、
この記号をアイデンティティーとして外にも訴えていけばいいのではないかと。
ドキッとする「世界の終わりのものがたり」というタイトルがついていますので、
そのタイトルだけで人を呼ぼうと説明しました。

また、全体の見せ方を統一したいので、
当初から予定されていたウェブサイトも同じ仕組みでつくれないかとか、
入口にある大きなアートウォールというかタイトウォールが出てきますが、
こういったところも当然同じデザインになるでしょうと。
さらに、図録みたいなことが出てくるのであれば、
同じく黄色い三角形を使って全体のアイデンティティーとしてはどうでしょうか
と、提案しました。

そのほかにも、「世界の終わり」となっているので、
例えば、みんながパッと想像するような地球儀みたいなものと三角錐を使った案や、IMAGE|b0246116_23114271.jpg|201303/18/16/|mid|800|600#]
「Fin」と書いてあって、イメージはエンドロールなんですけれども、
本当に映画の終わりのような表現を提案しました。
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でも本命はC案までにはなくて、一番最後に隠してあったのが、
このとき4番目に説明したプランDになります。
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広報は強くないといけなくて、
結局具体的なビジュアルがないと人ってなかなか動いてくれないのですね。
先ほど、空間の中に絵が必要だったという話をしましたが、
それと広報の絵を連動するのが今回は一番大切ですという話をして、
イラストレーターなどのアーティスティックな力の強い人にお願いして、
一緒に展覧会をつくっていくことのほうが得策です、という説明をしました。

館の方でも「73の問いだけで人が集まるのか?」という
恐怖感は常にあったみたいで、
プレゼンテーションしたときはもうプランAで決まりというふうになったんですが、
そこをゴリ押しして「絶対、こっちのほうが人は来ます」という説明をして、
何とかこちらの考え方を理解して頂けました。

そして、でき上がったのがこちらです。
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これは入った瞬間のタイトルウォールですが、
ここは泰間氏の絵で行くしかないと初めから思っていました。
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ワイド14mぐらいあるのですが、
泰間氏も「14mの絵を初めて描いた」ということで、
どうも持っているコンピュータでは14mの絵は描けなかったと。
そこで新たにMacまで買っていただいて、
無理くり描いてもらったような進め方でやりました。

こちらは最初にご説明した象徴的な三角錐ですね。
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これが73個会場にはありまして。
「あなたはどんな未来をつくりますか?」とか、
「死の直前にやってみたいことは何ですか?」とかという質問が繰り返されます。
恐らくこういった写真を見ていただいて、
今回の受賞になったのかなと思っているのですが
インタラクティブな答え方を工夫しています。

今回の企画展では、答えてもらうことに意味があるので、
さまざまな質問に答える工夫がされていて、
ある質問では、こういった付箋を使ってこういったイラストレーションの上に
ペタペタ貼っていってもらう。
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そうすることで、質問に答えるだけでなく過去の回答が見られるという
2つの側面があります。

会期中は予想より人が多く入って、
四六時中この壁面が付箋で埋まっているような状態で、
せっかく泰間氏に描いてもらった絵はほとんど見れなかったのです。
それは予想外ではありましたが、未来館の人は喜んでいました。

これは各国の死因を立体的なグラフで表していて、
例えば黄色のところはガンで亡くなる方です。日本の死因の約3割。
例えばロシアとか中国とかの死因と並べて、
日本にはどんな特徴があるとか、
どういった割合で人が亡くなっていくのかとかを分かりやすく表現しています。
途上国だと、餓死、病死が多くて、
先進国になっていくと、ガンになったりとか、
そんなことを普通の棒グラフとか円グラフとかで見せるよりも、
何かオブジェクトに換算して見せるということのほうがわかりやすいし、
楽しめるんじゃないかということで、
このような見せ方を全体を通して行っています。
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後編へつづく
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by sda-interview | 2013-03-19 22:41
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